プロジェクトレポート(アフリカ)| ウガンダ共和国

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実施期間:2014年4月~2015年7月
工事概要:ハンドポンプ付深井戸建設 75ヶ所
     太陽光システム給水施設建設 6サイト
       高架水槽 6基(30?~60?)、太陽光揚水システム 6ヶ所、
       配管 19km、守衛室 6棟、公共水栓 53ヶ所
     資機材納品

アチョリ地域では1988年~2006年までの約18年間、政府軍と反政府武装勢力との間で内戦がありました。
反政府武装勢力は多くの住民を誘拐し、強制的に戦闘や労働に従事させていたことから、住民は政府や援助機関の庇護の下、居住していた村落を離れ、郡庁所在地等に設置された国内避難民キャンプに避難を強いられました。
住民の不在中、同地域ではインフラ整備が行われず、多くの施設が破壊され、国内の他地域に比べて開発が遅れていました。

2007年に内戦が終結し、避難していた住民は居住していた村落に帰還し始めました。再定住のためのインフラが整備されていなかったため、ウガンダ国政府が復興開発計画を進める中、 日本政府開発援助(ODA)の無償資金協力により給水事業が計画され、当社が施工しました。建設した施設は、大きく分けて以下の2つのタイプがあります。


①ハンドポンプ付深井戸施設
JICAの無償資金協力事業における給水施設の分類では「レベル1」とされる、点水源型給水施設です。深井戸から人力ポンプを使用して揚水します。住居が点在している地域に適しています。

ハンドポンプ付深井戸施設

井戸掘削工事の様子

ハンドポンプから水を汲む住民


②管路系給水施設
JICAの無償資金協力事業における給水施設の分類では「レベル2」とされる、公共水栓型管路系給水施設です。深井戸から水中ポンプで揚水した地下水を高架水槽に貯めた後、配水管を通し、村落に建設した公共水栓まで給水します。住居が集まった地域に適しています。


井戸揚水設備

高架水槽

公共水栓から水を汲む子供たち

高所に設置された太陽光パネル

守衛室

本プロジェクトでは、全ての水中ポンプや施設の照明等への電力供給に太陽光発電を使用しています。太陽光パネルの盗難防止のため、パネルを高さ4mの架台の上に設置し、近くに守衛室を置くなどの工夫をしています。

給水施設は完成後に現地に引き渡され、施設管理人が運転管理を行います。
新しい施設の使い方を知ってもらうため、給水施設の運転講習会を開きました。
施設管理人の他に、水事務所の担当者や会計係などが参加しました。

講習会の初めは座学から

給水器具の説明では目つきが真剣に

講習会初めの自己紹介時には緊張の面持ちだった皆さんでしたが、講習が進むにつれて緊張も 和らぎ、講習会最後には笑顔がこぼれていました。

水中ポンプの運転方法を説明

講習会の最後にはみんな笑顔に

3月22日は何の日かご存知でしょうか?
国連により定められた「World Water Day」(世界水の日)です。
プロジェクト実施中に迎えた「世界水の日」、郡庁のあるGulu市で記念のイベントがあり、現地JICA事務所が開設する展示ブースに、当社も参加させていただきました。

現地の小中学生によるイベント行進

JICA事務所展示ブース (写真中央)

ハンドポンプに親しんでもらおうと、ハンドポンプシリンダ(水を汲み上げるための機材)を利用した簡単な「おもちゃ」を製作して展示しました。イベントに集まった子供たちは必死にハンドポンプシリンダを上下させながら、水車を回していました。

シリンダと水車を組み合わせた「おもちゃ」

「おもちゃ」に群がるこども達

式典には多くの関係者が集まり、住民の皆さんが給水施設完成を祝し、喜びいっぱいの踊りを披露して下さいました。

高架水槽

竣工式典会場

来賓席

住民の皆さんによる踊り

来賓の方々が水汲みにトライ 給水施設の竣工を祝い、式典の様子を伝える新聞記事
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